革細工ド素人がピコンカーのレザーケース作りに挑戦してみた

革細工ド素人がピコンカーのレザーケース作りに挑戦してみた

はじめにお断りしておきますが…ガチでド素人です。
手順なんかもほぼ独学なので、本気でやろうとしている人にはあまり参考にならないかもしれません、すみません。

ちょっと前にピコンカーを買ったのですが、
既に他のスコンカーを幾つか持っているのに、なぜ今になってピコンカーか、というと、
安い、お手軽、というのもあったけど、なにより、
カスタム欲を刺激するスタイルだったというのが一番の要因だったんですよね。

シンプルな機構をしたセミメカのスコンカーなので分解も容易だし、
全体的にシンプルなデザインで、割とのっぺりとしたオーバルタイプのボディには適度に平面部分があります。

バラして磨いても良し、塗っても良し、何か描いてもよし、何か貼っても良し。
そう考えたらなんだかときめいてきちゃって、気づいたら2個ほど買ってました。

最近妻が革細工を練習し始めて、VAPEのケースなんかも作りたがっていたけど、うちにあるのはちょっと形状が複雑な物が多く、

「ピコンカーなら液晶もないからくり抜く部分も少ないし、形状がシンプルだから作りやすいかも。
練習にいいのでは?」

と、妻の革細工の練習をダシにして購入の理由づくりをして買ったのですが、
なんか、毎日革を弄ってるのを眺めてたらなんだか自分もウズウズと。

ちょっと切れ端の革を貰って見様見真似で小さい靴を作ってみたり、

Aegisの背中を本皮張りにしてみたり。

先日バラして磨いたeVic Primoの背中を本皮張りにしてみたり。

そんなことをしているうちに、

「ピコンカー届いたら、俺が自分でケース作ってみるわ」

とか言い出しちゃった。

以下、思いつきと、ネット情報と、プチ経験者の妻のアドバイスのみでやったので、ちゃんとしたやり方ではないかもしれませんが、作業記録として残しておきます。

革の準備

革細工用のちゃんとした革って、結構お高いんですよ。
革の種類にも寄るけど、それなりのサイズでウン千円とかウン万円とか。

ほぼ初めて触るような人間がそんな物使うのは勿体無いので、今回は革屋や手芸屋の片隅でお安く売られている端革(ハガワ)ってやつを使います。

形もバラバラだし質も不安定だけど、50cm x 50cmくらいの物が数百円で買えます。

まずはトコ(裏側)のケバ立ちを押さえるため、裏側にトコノールを塗り、ヘラでこすります。

結構ワイルドな革で、表面のつや消しな質感とか、若干の傷感とかが結構好みな感じだったけど、
今回はちょっとキレイ目にしたかったので表面も処理しました。

馬油をすり込んだあとにワックスコートを塗布。
←が加工前、→が加工後。
傷も隠れてヌルテカになりました。

型を取る

メジャーでピコンカーのサイズを測って、型紙を作ります。

外周120mm x 高さ6.8mm。
内側のくり抜き部分は、大体の位置を測ってアタリをつけて、更に実機に重ねてアタリをつけてって感じ。

革に転写

型紙の内容を、カーボン紙を使って一旦トレースペーパーに書き写して

トレースペーパーを革に重ねて、上から鉄筆でなぞって革に写しました。

※この革は表面を処理してない状態です。

革をカット

専用のナイフはないので、鉄定規を当ててカッターナイフでカットしました。

曲線の部分は極力ポンチを使ってくり抜きます。
合うポンチがないところはやむなくフリーハンド。

最初は表面処理なしの革で作ろうとしていて、まず型紙通りに1個切ってみたのですが、
革の厚みを計算に入れてなかった為、失敗。

これ、結構分厚い革なので、ジャストサイズでカットすると外周が4mmくらい不足します…。

日を改めて、表面を綺麗に処理した革で再チャレンジ。
左右に2mmずつのマージンを持たせてカットしました。

合わせてみたら、今度はピッタリきそう。

コバ(縁)の処理

写真を撮り損ねていますが、
コバと呼ばれる、切断面などの縁をこの段階で処理しています。

トコノールを細く塗り込んで、ヘラでこすりました。

くり抜き部分の細かいところはヘラが入らず、上手く処理できなかった…。
何か代わりの道具が必要そう。

縫い合わせる

菱目打ちで、縫うための穴を開けます。
(写っていませんが、ゴム板の上で叩きました)

革を本体に固定して、縫い合わせます。
糸が×印に見える、クロスステッチというやり方で縫いました。

完成

曲線部分のカットの精度や、コバの処理の甘さなど、課題はまだまだありますが、
ド素人が初めて作った割には、ひとまず実用可能な物になったかな?と。

あと、これは分厚くて柔らかい革だったので、もう少し薄い皮、硬めの革でやったほうが綺麗になるかな、とは思います。

革も端革なら安く沢山買えるし、型紙さえあればまたいくらでも作れるので、練習を兼ねて幾つか作ってみようと思います。

綺麗に作れるようになったら刻印を入れたりしてカッコよくしたい。

妻がカービングを練習していて、見せて貰ったらなかなかカッコイイ感じなので、
お願いして何か小さいのを彫ってもらうのもいいかもしれない。

多分明日辺りに2個めのピコンカーも届きそうだし、夢は膨らみますな。