本体に格納されたボトルからアトマイザーにリキッドを供給するボトムフィーダー(BF)タイプのMODです。
ボトムフィーダーは、味わいのよいRDA(ドリッパー)タイプのアトマイザーを、リキッドチャージの手間を廃して外出先でも気軽に使えるMODとして人気があります。
通称スコンカーと呼ばれるこのタイプのMOD、以前は基盤制御のないメカニカルスコンカーがメインでしたが、最近は基盤制御付きのテクニカルスコンカーもかなり増えてきたと思います。
おかげで安全に、お手軽にボトムフィーダーが使用できる環境が整ってきて、ユーザーも増えてきていると感じます。
このVT INBOXは、そんなテクニカルスコンカーの先駆け的存在で、テクニカルスコンカーの人気を牽引してきた存在と言っていいと思います。
そんな存在なので、発売されたのはもう1年以上前。
正直最新の機種とは言えない物ではありますが、未だにスタンダードなテクニカルスコンカーとして人気があり、今でも現役で愛用されている製品です。
ハイエンドMODなどにも採用されるアメリカEvolv社のDNA75というチップを採用しており、
こちらももう最新のチップというわけではないですが、当時の最先端とも言える物で、実用性に関しては現在の最新機種にも劣りません。
今年に入って、VT Inbox v3という新しいバージョンが発売されましたが、BFボトルがプラ製からシリコン製に変わっただけで、本体はそのまま。
それだけ、本体の出来がいいということですね。
ありがとうございます。
目次
パッケージ
Hcigerさんのパッケージと言えば、やはり白と青。
厚手のしっかりとした紙箱です。
底面に、正規品確認のスクラッチがあります。
内容物
- VT INBOX本体
- USBケーブル
- 予備BFボトル
- ユーザーマニュアル
- ワランティカード
マニュアルは英語で記載されています。
外観
スコンカーのスタンダードとも言える形状。
ドアパネルにボトルを押す穴が開いているタイプです。
サイズ感はこのくらい。
電池1本のMODとしてはやや大きめな部類ですが、持ちにくいサイズではないです。
ドアパネルはカーボン調。
とても綺麗な作りになっていて、立体感があります。
ドアパネルはマグネット式で固定されており、
ここにツメを引っかけて外しやすいようになっています。
また、このドアパネルは両面取り外し可能になっており、
着せ替え用のパネルが別売りされている他、個人で制作されている方などもおられます。
フラットなパネルなのでカスタマイズもしやすいと思います。
フレームは金属製。
ファイアボタン、+/-の操作ボタンはメッキ仕上げ。
ファイアボタンの中にLEDが埋め込んであり、パフ時に点灯します。
上面に510スレッド。
コンタクトピンは固定されています。
Oリング固定のようなので僅かに動かなくもないですが、多少制限されると思います。
底面。
VT Inboxのロゴが掘られた金属パネルが貼ってある他、ベントホールも開いています。
アトマイザーを乗せてみる
同じHcigerのMaze v4 RDA
上面がフラットなので載せられるサイズに制限はないけど、
はみ出さずに乗せようと思うと24mm径がジャストサイズかと思います。
特徴
スペック
サイズ | 83mm x 54mm x 25mm |
BFボトル容量 | 8ml |
使用バッテリー | 18650バッテリーx1 (別売) |
充電 | microUSB (DC5v/1A) |
チップ | Evolv DNA75 |
出力モード | VWモード 温度管理(Ti/Ni/SS/TCR) バイパスモード |
出力レンジ | 1.0W〜75W |
温度管理範囲 | 100℃〜300℃ / 200F〜600F |
重量は実測で、
バッテリーなし:146g バッテリー込み:194g
Evolv DNA75チップを使用
Evolv社のDNA75チップを使用しており、基本性能はそちらに準拠します。
カラー液晶に対応したDNA 75Cという後継チップがリリースされており、最新のチップというわけではないですが、元々が高品質な物なので、性能的にはまだまだ最新機種と比べても遜色ないです。
PCとUSB接続して、EScribe SuiteというDNA基板用の専用ソフトを使って細かい設定ができるのも特徴です。
BFボトル
ドアパネルを外すと、バッテリーソケットとBFボトルがあります。
v3だとシリコンボトルになりますが、これは初代なのでプラ製ボトルです。
本体側に太めのチューブがついているタイプ。
これは正直ボトルの装着はしづらいです。
一応指が差し込みやすいように本体に凹みがつけてありますが、ちょっと大変。
この辺もv3は改善されており、ボトル側にチューブがついていて取り付けしやすくなっているそうです。
ボトル部分を持って取り付けするとリキッドがあふれるので、太めのピンセットでつまんで差し込んでいます。
今ならボトル部分が改善されているv3バージョンをおススメしますが、
どちらにせよこのタイプは大変だと思うので、リフィルボトルを使用してボトルを外さずにチャージするようにした方がスマート化と思います。(※画像はRSQの物)
バッテリーは18650を1本使用
18650バッテリーを1本使用します。
ソケットに書いてある通り、+極を上側にして装着します。
操作方法
操作もDNA75準拠です。
電源ON
ファイアボタン5クリックで電源ON
EVOLV DNA 75→VT inboxロゴと続けて表示された後で起動します。
キーロック
起動中にファイアボタン5クリックで、キーロックのON/OFF
VWモード
+/-キーでワット数を変更できます。
キーロック状態にして、ファイアボタンと+ボタン長押しで抵抗値ロックを切り替えます。
温度管理モード
+/-キーで温度を変更できます。
-キーで下限まで下げると、華氏/摂氏が切り替わります。
+キーで上限まで上げると、TC機能をオフにできます。
キーロック状態にして+/-ボタンを長押しすると、温度管理中のワット数を調整できます。
出力ロックとモード切替
起動中、+と-のボタンを同時に長押しすると、出力(VWの時はワット数、温度管理の時は温度)ロック状態になります。
この状態の時に+か-を2回押すと、モード切替になります。
+/-ボタンで切替、ファイアボタンで決定
ステルスモード
液晶画面を表示しなくするモードです。
キーロック状態にして、ファイアボタンと-ボタン同時押しで切替。
その他細かい設定等はPCに接続して専用ソフトで変更できますが、
ひとまずデフォルトでも使用に困らないだけの設定はされています。
EScribe Suiteを使ってみる
当ブログでDNA基盤を用いたMODを紹介するのは始めてなので、サラッとさわりだけ紹介します。
ダウンロードとインストール
Evolvのサイトから、EScribe Suiteをダウンロードします。
英語版(Win/Mac)、他言語版(Win/Mac)、Linux版(Beta)とあるので、自分の環境に合った物をダウンロードします。
以前は日本語はなかったようですが、現在は他言語版に日本語が含まれています。
ダウンロードしたファイルをPCにインストールします。
起動
インストールが完了したら起動。
他言語版を日本語OSに入れた場合、最初から日本語で表示されていると思います。
そうでなかった場合はメニューのここで切り替えられます。
MODをUSB接続
対応MODをUSBケーブルで接続すると、このようなポップアップが表示されます。
※USBには充電用とデータ転送兼用の2種類があり、充電用ケーブルで繋いでも認識されません。
もし挿し直しても認識されなかった場合はケーブルを替えてみてください。
(MOD付属のケーブルなら問題無いと思います。)
情報が転送され、現在のMODの設定が表示されます。
ファームウェアアップデート
新しいファームウェアがある場合、上部にこのような表示があるので、リンクをクリックするとアップデートが始まります。
プロファイル
「モード切替」で切替可能なモードの設定をこちらで作成、編集します。
コイル種や出力、プレヒートなど。
テーマ
液晶画面やLED点灯色の設定を行います。
[テーマデザイナー]起動で細かく設定可能です。
他のユーザーが作成したテーマもダウンロードして適用可能です。
画面表示
液晶画面の表示をカスタマイズします。
画面の方向や表示内容など。
デバイスへの適用など
[デバイスへ設定を適用]を押すと、ソフト上の設定内容がデバイスへ転送されます。
また、失敗したと思ったらデバイスから再度ダウンロードし直したり、標準設定を復元したりも出来ます。
若干脱線気味だし長くなるのでほんとサラッと。
DNA基盤扱う事が増えたりしたら、いずれ専用記事を立てて細かく解説しようかと。
まとめ
ロングヒットしていて、現在もまだ売れ続けているテクニカルスコンカーだけに、確かに出来はものすごく良いですね。
マスプロダクト製品ながら、本体のつくりも上質で安っぽさは感じないし、チップもよいものが使われているのでハイエンド製品に引けを取らないレベルではないかと思います。
合えて難を言うならBFボトル周りですが、こちらは現行のv3では改善されているし、
このタイプのボトルは元々装着が手間ですし、普段はリフィルボトルしか使用しないので、自分には影響はありません。
実際、1年以上前にリリースされた製品ですし、新しいものではないのですが、今でも十分に選ぶ価値のあるMODだと思います。
今買うなら今年出たv3の方がボトル周りが使いやすいです。
リフィルボトルを使う前提なら使用感はそう変わらないので、初代の方が安いですね。
このボトルの見た目に惹かれているのでそのうち買おうと思っていますが、
今はこれを使っています。
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