[MECHLYFE] RATEL REBUILDABLE POD レビュー|Pod型の一つの終着点と言えるかも

MECHLYFE RATEL REBUILDABLE PODのレビューです。

Podタイプのデバイスでありながら、RBA前提、VWモードや温度管理が使えるテクニカル基板、18650バッテリー対応と、もう何でもアリアリのこのデバイス。
ここまで来るともうPodというよりAIOですよね。

バッテリー交換式になりサイズも肥大化したこのデバイス。

「Podとは」といった感じで賛否はありますが、やっぱ使いやすいです。
少しサイズが大きいのは仕方ない所なのですが、その分ビルドもやりやすいし、運用も楽だし、味もよかった。

RBA前提なのでVAPEの入門向けにはちょっと適さないかもしれませんが、
ビルドOKな方は、サイズさえ許容できれば非常に快適に使用できると思います。

この製品は、べプログショップさんにサンプル提供頂きました。
ありがとうございます。

電子たばこ(VAPE/ヴェポライザー)は20歳以上を対象とした嗜好品です。
未成年の方の使用はお控えくださいますようお願い致します。

Podの変遷:RBA、VWモード、そしてバッテリー交換式

思えば、このデバイスが出た辺りから、「Podとは」といった論争がもう一段階激化したような気がします。

元々Pod型って、最初は小型でメンテナンスフリーな物として出始め、
入門用や、ベテランのサブ機にお手軽に使える物としてヒットした経緯がありまして、
その後、出力調整、VWモード、RBAとドンドン機能が増えてゆき、サイズも大きくなって来ました。

PasitoがブレイクスルーとなりRBA可能なPodが流行りだした時点で、Podの利便性の一つである”お手軽さ”が遠のき、ベテラン勢を中心に物議を醸し始めました。

ビルドして使うならもう小型Modと小型アトマイザーでいいんじゃ、という声もありますし、それはその通りだと思います。

ですがPodにはPodの独自の使用感もあって、案外便利で快適に使えていますし、
その上で自分、こういうRBA Podはけっこう好きだったりします。

Podも色々使ってきましたが、やはり今までRBAアトマイザーを使ってきた自分にとっては、RBAの方が”手軽”に感じるんですよ。
使い捨てPodやコイル交換式は確かに手軽で楽なのですが、どうしても予備のPodやコイルをストックしておく事自体に神経を使うというか、手間を感じてしまって。

結構心配症というか神経質というか、消耗品とかのリソース在庫って気になっちゃうタイプなので、ワイヤーとコットンがあれば何とかなる、という状況は落ち着くんですよね…。

多分RBAに慣れきった人間特有の感覚なんだろうとは思いますが。

そしてこのRatel。

ついに18650バッテリー交換式になり、サイズもかなり肥大化。
最初言われていたPod型の定義のようなものはもう一つも当てはまりませんね。

Pod交換によって手軽に味を変えられる、という点が残っているくらいか。

こういう物が出る度に思うのですが、もうPodの定義は完全に変わりつつあるなぁと。
少し前までのAIO(オールインワン型デバイス)に取って代わる存在になったな、と思います。
そう考えると結構納得が行くかなぁと。

流石に大きくなりすぎでは?という意見もありますが、自分、このRatelかなり好みなんですよ…。
発表の時からずっと気になっていたし、ずっと狙っていたので各サイトの価格は頻繁にチェックしていましたし。

18650が使えるという利便性もあるにはあるのですが、
なにより、かっこよく感じまして。

結局の所、VAPEは見た目が気に入るかどうかが大きい。

パッケージ

黒地に白文字と製品写真のみのシックなパッケージ。

側面には正規品チェック用のスクラッチシールが貼られています。

スクラッチを削るとQRコードが全て露出するので、それをスマホ等で読み取ると、コピー品でないかどうかの確認ができます。

パッケージ内容

  • RATEL 本体
  • USBケーブル
  • ビルド用ドライバー
  • 予備シリコンパーツ(Podキャップ)
  • 予備Oリング
  • 予備イモネジ
  • プリメイドコイル
  • コットン
  • ユーザーマニュアル

ユーザーマニュアルは英語での記載となっています。

付属のプリメイドコイルとコットン。

コイルはMTL向きのフューズドクラプトンで、Ni80 2.5mm系の0.65Ω

べプログさんのセットはバッテリー付属

Ratelはバッテリーが別売りなのですが、
べプログさんのスターターキットは、18650バッテリーが1本付属してきます。

付属のバッテリーには1500mAhとの記載。
メーカーはLGのようなので、LGのHB6(定格30A)かと思われます。

メジャーなVTCシリーズなどと比べると容量は少なめですが、
その分定格電力が高く、事故の可能性が低いものを選択した感じでしょうか。

このデバイスは最大80wとはいえ、それほど高い出力で使う想定のものではないので、容量的にもそれほど困らないかなぁと。

外観

四角い。

18650を格納するためある程度は仕方のないところなのですが、サイズは結構ある方です。

同じ18650を使用するシングルバッテリーModと比べてもこのサイズ感。
アトマイザー込みで大体同等くらい?

手に持って使っている時の感覚もこの辺りと同等です。

べプログさんでは、カーボンファイバー/ホワイトレジンの2種類のカラーを取り扱っています。

今回のサンプルはホワイトレジン。
両面のパネルに白/黒のレジンが配してあります。

レジンパネルの特性上、製品一つ一つで柄が異なるのも特徴です。

側面にある操作パネル、
上から、ファイアボタン、液晶画面、UP/DOWNボタン、microUSBポート。

この辺りだけ見ると、完全にテクニカルModですね。

その反対側にはMECHLYFEのロゴが彫りこまれています。
こうやって大きな文字で入っていると「アチャー」ってなることが多いですが、何故かMECHLYFEさんだとちょっとかっこよく見える不思議。

Podは本体のパネルの下に格納されており、ドリップチップの部分のみが外に露出しています。
ドリップチップは510規格です。

汎用の510ドリップチップに付け替えて使用できるのが嬉しい。

パネルには大きめの窓が付いており、Podのリキッド残量を覗けるようになっています。
Podの透明度も高く、見やすいです。

パネルは両面ともマグネット式で固定されており、このように取り外すことができます。

バッテリーやPodを外す際に裏から押し出したりすることが出来るのでメンテナンス性が高いです。

パネルは2枚とも同じ形状ですが、マグネットの極性が異なるので、決まった側にしか取り付けられません。

専用Podカードリッジ

Podの取り外し

ドリップチップのベースパーツがPodのロックの役割も兼ねているので、まずはここを取り外します。

パネルを両面とも開き、片側から押し込んでやるとスライドして取り外せます。

Podの詳細

四角いタンクの中に大きめのRBAデッキが入っています。
リキッド容量は4mlとかなり多め。

タンクは黒い素材ですが、透明度は高いのでリキッド残量はかなり見やすいです。

樹脂製で、素材は不明。
一応使用するリキッドは注意したほうがいいかも。

リキッドの補充はここから。

シリコン製のパーツをめくると大きめの注入口があります。

コイルの下にはエアフローコントロールが付いています。

丸い穴が1つのみのMTL向きの穴と、幅広のDL向きの穴が開いており、コントロールリングを回して調整可能です。

コイルのデッキ部分はOリングで固定されており、下に引っ張ると抜けてきます。

チャンバー部分はタンク側に固定になっています。
逆さにしてジュースホールより下になる量であれば、リキッドが残っていてもデッキを外すことはできそう。

デッキ部分から更にAFCパーツを取り外すと、中は510スレッドになっています。

オームメーターやテクニカルModに接続してビルドが可能です。

デッキ

普通のRTAアトマイザーのデッキをそのまま少し小さくしただけのような感じ。

2ポストのシングルコイルデッキで、ビルドはかなりやりやすい方です。

サイズは16mmですかね。
PodのRBAとしては大きい部類で、ほぼRTAアトマイザーと同じ感覚でビルドできます。

エアフローはボトムとサイドの2系統。

AFCをMTL向きの穴だけにすると、ボトムエアフローのみが機能します。
DL向きの穴まで開放すると、サイドエアフローも開放されます。
サイドエアフローはイモネジでも開度を調整可能です。

詳細

メーカー公式

スペック

重量 131g(実測)
リキッド容量 4ml
コイル シングルコイルRBA
バッテリー 18650交換式(別売)
充電 microUSB
出力モード VWモード
VVモード
温度管理モード(SS/Ni200/Ti)
バイパスモード
出力ワッテージ 5W〜80W
出力電圧 0.5V〜8.0V
対応抵抗値 0.05Ω〜3.5Ω
保護機能 自動カットオフ
過充電保護
過放電保護
短絡(ショート)保護
アトマイザー検知
オーバーヒート保護
低抵抗/高抵抗保護
バッテリー逆刺し保護

本体重量131g、バッテリー込みで176g
一般的な18650シングルバッテリーModの環境と同等かな。

バッテリー

バッテリーは18650を1本使用します。(別売)

入れるとキチキチですが、裏側から押し出すことが出来るので脱着はやりやすいです。

操作方法

電源ON\OFF

ファイアボタン5クリックで電源ON/OFFを切り替えます。

モード切替

電源ON中にファイアボタン3クリックで、動作モードを切り替えます。

  • VWモード
  • VVモード
  • バイパスモード
  • 温度管理モード(SS/Ni200/Ti)

ビルドしてみる

このデッキはビルドは非常に簡単で、
コイルを差し込んで、裏側から余った足をカットするだけでOKです。

付属コイルを使用

まずは付属コイルをセットしてみました。

抵抗値は0.67Ω。
ちょっと足を長めにしたことを考えたら記載通りのスペック。

コイル位置はボトムエアフローの真上になるようにしました。

ウイッキングもほぼRTA感覚ですね。
底に届くくらいにカットして、軽く漉いて差し込みました。

吸ってみる

吸ってみます。
リキッドはBANDITO Juiceの白ブドウです。

デッキのコットンにリキッドを染み込ませてセットし、タンクにリキッドを注入して本体にセットします。
穴が大きいので注入もしやすいです。

出力は19wで、エアフローはDL用の穴を半分くらい開けました。
DL用の穴を開けると結構軽くはなりますが、サイドエアフローのイモネジを締めたままだからか、結構抵抗感のあるドローです。
なかなか好みな重さ。

重めDLくらいで吸ってみましたが、美味しいですねこれ。
ほぼ、RTAレベルの味が出ています。

チムニーもなく、チャンバーの上にドリップチップが乗っている形なのでコイル位置も結構近く、ドリッパーにも似たダイレクトな感じの味です。

単線ビルド

付属コイルはMTLクラプトンとは言えサブオームだったので、もうちょっと高抵抗なビルドもやってみます。

MTLでニコフィーダー的に使えるかも気になったので。

カンタル26ga 3mm7巻で1Ω

出力は13wで、エアフローはMTL用の穴だけ開いた状態にしてみます。

ドローの重さは上記とそれほど大きく変わらないかな。
サイドのイモネジを締めていて少し重めになっていたせいもあるかも。

重めDL〜軽めのMTL吸いが出来るくらいの重さ。

MTL用の穴を半開とか1/3開にしたりするともう少し重くなりました。
ただガチMTLにはちょっと物足りないかな。

全閉にしても多少吸えるくらいなので、重いのが好きな人はそれでもいいかも。

味に付いては、単線でも美味しいです。
普通にRBAアトマイザー感覚で楽しめる。
これはいいな…。

先週から使用しておりますが、漏れに関しても心配は要らないかな、と思います。

Podを外すとほんのり湿っているかな?くらいの感覚はあります。
ドリップチップとの継ぎ目辺りから少し結露したのかなぁ。

まとめ

もう感覚的にはPodというより、Modみたいな感じです。
サイズ的にもそうですし、使用感や味も。

“使えるアトマイザーが固定されているMOD+RTA”みたいな感覚かな。

デバイスの形式としては、Dot AIOとかBBとかそのへんに近いのかな。
とにかく従来の”Pod”というイメージで使う物ではないと思います。

そんなわけでこれ、どうしても賛否はあるでしょうね。

このサイズでこの機能なら小型のModとアトマでいいじゃんって意見も理解できますし。

ただやはり自分はこのデバイス好きです。
やってることは実質RTAと変わらないけど、なんとなく使っていて楽というか、Pod的な感覚は多少はあるのかな。
Podの差し替えでいつでも味を変えられるというメリットもあるかもですね。

あと多分あれ。
見た目が気に入っているから使っていてテンションが上がっているというのも大きそう。
これ、総合的に見てかなり好きなデバイスです。

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