はい、すみません、サボってました。
まだめちゃめちゃ酷いって所まではいかないけど、この程度の破損の物が家に幾つかあり、
皮膜変えないとな―、変えないとな―ってここんとこずっと言っていました。
VAPEに使うリチウムイオンバッテリーは、この被膜が破損したまま使っていると、とても危険なのです。
目次
VAPEのバッテリー、いわゆる”生セル”について
もちろん理解して使われている方も多いと思いますが、一応お約束として。
一般的にVAPEに使われている18650などのリチウムイオンバッテリーは、生セルと呼ばれている物で、それそのものを電池として流通させるために作られた物ではありません。
ノートパソコンなどのバッテリーパックの中身として使うために作られた物を、VAPEや高出力懐中電灯などに転用している、といった感じです。
いわばメーカーの想定外の用途で使っている形になります。
ノートPCなどのバッテリーパックは安全回路等も込みで1つの部品となっていますが、その中身だけを直接扱っているわけですし。
少し前に、Amazonから使用中止要請のメールが配られてちょっと騒ぎになりましたね。
あれは恐らく、メーカー側からAmazonに申し入れたんだと思います。
想定外の使用でユーザーが事故を起こした際に、メーカー側に責任が発生してしまうのを避けるために先手を打った感じでしょうか。
そんなわけで、現在の所、法的に問題があるとか、規制がかかっているとかそういうわけではなく、
本来想定している用途ではないので自己責任で使いましょう、といった感じです。
なんでわざわざそんなものを使うのか、というと、パワーの問題ですね。
リチウムイオン電池はとにかくハイパワーです。
普段我々は、このバッテリーをVAPEのMODで使用していますが、
例えば、18650バッテリー1本のテクニカルMODで、大抵上限は80wくらいでしょうか。
これは、20〜30インチクラスの液晶TVの消費電力に相当します。
こんな小さい電池でそれだけの出力が得られてしまうんです。
日本でも普通に流通しているアルカリなどの乾電池やニッカドなどの充電池では、それだけのパワーを安定して得ることは難しいです。
このサイズにそれだけのパワーが詰まっているということで、何か起こった際のリスクもそれなりに大きく、
例えば小さい物で、携帯電話のバッテリーなどでも爆発すると結構な事故になった例がありますし、
幸い日本ではまだ事例を聞きませんが、海外では、VAPEのバッテリーが爆発して重症を負った話なども見かけます。
ちょっと怖い事も書きましたが、少なくとも、信頼の置けるデバイスで適切に扱っている限りはそうそう心配はないとは思います。
規制や、メーカー/販売店の自粛の引き金となるというだけでなく、皆さん自身の安全の為にも、適切に扱って欲しいな、と思います。
何故被膜が破損すると危険なのか
この生セル、被膜を剝くと、
端子の出っ張り部分だけがプラス極で、それ以外の部分は殆どマイナス極なんです。
被膜で絶縁して、両端だけ通電するようにしている感じですね。
なので、被膜が破損するとショートしやすくなります。
大抵のMODは、電池を格納する部分はプラなどの非伝導の素材で作られている事が多いですし、すぐに何らかの問題が起こる、ということは少ないのですが、
仮に、被膜が破損した部分と+極に導電体が触れてしまったら…。
例えば、可能性としてありそうなのは、切ったワイヤーの切れ端が紛れ込んでたりとか?
被膜を交換しよう
と、言うわけで我が家もバッテリーの被膜を交換します。
今回は、以前何かのついでに買ってあった、COIL MASTERの被膜を使います。
必要な物はドライヤーのみ。
普段髪を乾かすのに使用している普通のドライヤーでOKです。
それ以外に特別な道具は特に必要ありません。
元の被膜を剥く
まずは、元の被膜を剥きます。
この際、金属製のハサミなどは絶対に使わないでください。
大抵、手で軽く剥けます。
どうしても剥きづらかったら、セラミック製のナイフや、セラミックピンセット等の電気を通さない物で被膜の端に軽く傷を入れてやると、そこから剥きやすくなります。
前述の通り、端子となる部分が大きいので、電気を通す金属製はNGです。
全部剥いた所。
+極側についていたドーナツ状の絶縁体は再利用するので無くさないようにしましょう。
新しい被膜を被せる
筒状になっているので、生セルをそのまま差し込むだけです。
折り返し部分を考慮して、両端がこれくらいのマージンになるようにしておきます。
+極側には、先程のドーナツ状の絶縁体を乗せておきます。
ドライヤーで温める
ドライヤーで温めると被膜が収縮して、電池に密着していきます。
電気配線とかの熱収縮チューブとかと同じ感じですね。
すみません、ここ、両手で作業していたので写真撮れてません。
まず両端を軽く収縮させてから全体を温めるようにするとやりやすいと思います。
特に+極側、絶縁体は置いてあるだけで、ドライヤーの風で飛びやすいので先に固定させておきたい。
この際注意したいのは、電池が熱くなりすぎないようにすることですね。
熱を持たせすぎるのも危険なので、熱くなりすぎたら適度に冷ましつつ、
収縮状態を見ながらまんべんなく温めていきます。
完成
出来ました、なかなかかっこいい。
種類がわからなくなるのよね…
その後、気になる物を片っ端から被膜交換しましたが、
我が家には色々な種類のバッテリーがあるのに、全部同じ被膜に変えたので、種類がわからなくなる…。
こうやってラベリングするしか無いですよね。
一気にかっこ悪くなるけど、仕方ない。
ついでなので、常に2本組で使用するデュアルバッテリーMOD用の物もわかりやすくしておきます。
こないだ買ったefestがすごく目立つな…。
色々なスリーブを買って種類ごとに色分けしたら楽かな。
そういえば、電池の種類を書くスペースがある被膜とかも見かけました。
まとめ
被膜自体は高いものではないし、作業も簡単なので、
何かのついでに買っておいて、気になってきたら交換する感じでいいと思います。
ただ、こういうニッチな小物ってちょっと探しにくいんですよね…。
海外の通販だと「battery sleeve」「battery wraps」あたりで検索すると引っかかります。
自分が普段使ってるGBやFTだと、20枚とか50枚とかのセットが、透明/単色で1〜2ドルくらい。柄物で3ドルくらい。
柄物はアメコミとかの物が多いですね。
版権物は恐らくノーライセンスだろうな…w
ロールで売っている物もあるけど、予めカットしてあるものの方が使いやすいかと。
amazonだと「熱収縮チューブ 18650」とかで検索すると出てくる感じでした。
(「熱収縮チューブ」だけだと、電気配線用の物がヒットしちゃいます)
その他、国内VAPEショップとかでもオシャレな物を売っていたりするので、気に入ったものを探すのもアリかと思います。
見えないオシャレ。
ひとまず自分は、後々種類ごとに色分けしたいので単色を5色くらい注文しておきました。
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