Cthulhu mod ZEN BORO RBA レビュー|独特過ぎるバーチカルコイルのBORO互換RBAブリッジ

Cthulhu mod ZEN BORO RBAのレビューです。

Cthulhu Mod
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シンプル且つソリッドなデザインとこだわりのある作りでファンの多いCthulhu Modさんの新作BORO互換ブリッジ。

今回はちょっと変わり種、なんとバーチカルコイル前提のデッキを搭載しています。

なんだこれ変わってるなぁ!って最初思っていたのですが、組んでみると「おお!?」となります。
最近多く出回っている使い捨てデバイスなどに採用されている味の濃いコイルユニット、
コイルの周囲をコットンでびっしり埋め尽くして接触面積を増やすあの構造をRBAで再現した試みなのかな、と思いました。

ビルドに一癖ある感じで若干手間はかかりますが、確かに濃いですね。

この製品はCthulhu Modさんにサンプル提供いただきました。
ありがとうございます。

電子たばこ(VAPE/ヴェポライザー)は20歳以上を対象とした嗜好品です。
未成年の方の使用はお控えくださいますようお願い致します。

パッケージ

変わり種なパッケージを採用することが多いCthulhuさん、
前回のCraftsman Modに引き続き、パーツケースのようなパッケージです。

側面に、正規品チェック用のスクラッチシールが貼られています。

パッケージ内容

  • ZEN BORO RBA本体
  • 交換用エアフローピン
  • 六角レンチ
  • 予備イモネジ
  • プリメイドコイル

外観・特徴

フラットなブリッジに「禪」の文字が彫られています。
の中国語表記もしくは旧字体、意味合いはと同じ。

精神を集中して無我の境地に入ることを意味する仏教の言葉、もしくは天子が天を祭る、位を譲るなどに使われる文字ですが、恐らく前者の意味で付けられているのだと思います、座禅の禅ですね。

サイズ的な制約の多いBOROブリッジなのでそれほど変わった形状にはならないのですが、目を引くのはこのジュースホールの位置。

ハニカム状のホールがど真ん中に開いてるんですよね、通常のコイルデッキではあり得ない位置。

下にも隙間があり、ここからもリキッドを供給します。

ボトムエアフローの吸気口。

また、ビルドの際にModなどに直接接続出来る510スレッドが切られています。

この製品はブリッジのみのパッケージで、BOROタンクは付属していない為、別途タンクを用意する必要があります。

今回は、同じCthulhuさんのKRAKEN BORO TANKを使用しました。

セットするとこんな感じ。

詳細

メーカー公式

構造

分解してみました。

テーパーがかかっている部分が実質チャンバーになると思いますが、
縦長のバーチカルコイルでコイルの内側から発生するミストが真っ直ぐ上に上がってくる感じなので、流れを整えるくらいの役割になっていると思います。

チムニーの内径はかなり広めで、爆煙DL前提なのかなといった感じ。

既報の通り、バーチカルコイル前提のデッキ。

2本のポストがかなりの高低差で付いています。

デッキ下のエアホールも大きめ。

ここから、コイルの内側を通ってチムニーまでストレートにエアーが流れます。

ポジティブピンはエアフローピンも兼ねており、これを交換することでドローの重さを調整出来ます。

ボトムから抜けるのでデッキを組んだまま交換することも可能ですが、ターミナルの固定も兼ねているので慎重に行う必要がありそうです。

エアフローピンは1.5mm/2.0mm/2.6mm/3.2mm/4.0mmの5本が付属。

初期状態では一番大きな4.0mmが取り付けられています。

ビルドしてみる

ブリッジに直接510スレッドが切られているので、アダプター等を使用せず直接オームメーターやModに接続してビルドすることが出来ます。

付属コイルを使用してビルドしてみます。
Ni80のクラプトンコイルだそうで、内径は2.5mmでした。

足が揃っているので、まずこれを開きます。

コイルジグに挿したまま上から真っ直ぐ差し込んで、位置がずれないよう軽く押さえながらネジを締めます。

エアホールの真上にコイルが来て、穴が真っ直ぐ繋がっていればOKです。

ドライバーンして、0.31Ωでした。

ここまでやってから、

え、これコットンどうやるの?ってなりました。
説明書も付属していなかったし……。

検索したら、公式が上げているウィッキング説明動画があったので、これを参考にやっていきます。

高い方の足の下からコットンを通して、ぐるっと巻き付け。

一周ぐるっと巻いたところでカットして、枠をセットします。

カットした残りのコットンを小分けにして、隙間に詰めて埋めてゆきます。

恐らく、コイルが露出した部分があるとイガるだろうし、ジュースホールの部分に隙間があると漏れそうなのでその二点に気をつけて詰めました。

ここまでやって「あぁ!」ってなりました。

なんでこんな変わったデッキ構造なのかなって思っていたのですが、これを見ると、最近の使い捨てPodなどによく採用されている、内部にコットンがビッシリ詰められたコイルを連想します。

あれは恐らくリキッドの保持量とコイルへの接触面積を大きく取ることでドライヒットを防ぎつつ濃い味が出るようになっているのだと思いますが、
恐らく、あの仕組みをRBAで再現しようとしたのではないかと予想。

コットンをリキッドでひたひたにして組み付けます。

吸ってみます。

リキッドはI4U.さんのDejavuを使用しました。

0.3Ωなので、40wくらいから……吸って……吸……

じゅるるるるる

ええ…………。

なんか盛大にジュルッてます。
リキッドをストローで直飲みしてるような状態に。

開けてみたらリキッドダダ漏れ。

ウィッキングがまずかったのと、リキッドをひたひたにしすぎたのかな、コイルの内側にリキッドが流れ込んでしまったみたいです。

一度バラしてウイッキングやり直し。

組んだ状態で、下から上まで真っ直ぐ貫通していることを確認してから組み付けます。
(さっきは、外して覗いた時コットンとリキッドで穴の先が見えなくなってた)

今度は大丈夫、
ですがまだ若干供給過多な感じ?
ジュルッてるほどではないけど僅かに水音がするのと、スピットバックが発生します。

まぁでも普通に吸えるなって思ってそのまま一日使用。
会社に持って行って帰って吸って、開けて見たらリキッドが結構漏れちゃってました。

ある程度吸ったら別のビルド試すつもりだったけど、やっぱウィッキングやり直す!

私アホなんで、ビルドのたびにお気に入りリキッドを毎回満タンに入れちゃってて、
(1タンク吸って交換のつもりで、こんなに頻繁にバラすつもりではなかったので……)

組み直しの際にはシリンジで吸い出してたのですが、
このくらいまで減っていれば、慎重にやったらそのままここまで外せました。

載せた以外にも何度かやり直してたので、定量の基準が欲しいなと思い、
これ以降は、シート型のコットンを8mm幅にカットして両面の固い部分を剥がし、軽くほぐした物を再度丸めて使用しています。

何度かやり直したけどどうも供給過多気味なので、
下と側面のジュースホールはしっかり塞ぐように気をつけます。

あと、コットンを詰めすぎない、
特にコイルの上側にはみ出す感じでコットンが多いと、そこからコイルの内側に伝うんじゃないかなぁって。

やっといい感じになりました、
リキッドの供給量がちょうどいい感じになると、エアーの流れもスムーズになって吸い心地が非常によくなります。

エアホールやチムニーが広い割に、割とドローは重めなんだな、と思っていましたが、流れがスムーズになるとこれも見た目通りの軽さに。
途中にコイル内径で2.5mmになるからかスカスカまではいかないですが、DL向けのかなり軽めのドローです。

そして、味はやはり濃いですね、苦労した甲斐があった美味さです。

単線ビルド

単線でも組んでみました。

Ni80 24ga 2.5mm7巻 0.42Ω

この構造だとクラプトンが正解かなと思いましたが、単線でもかなり濃いです、
単線の方が味がクッキリするので、これはこれでアリかも。

エアフローピンもいくつか試してみました。

ボトムから抜けるので組んだままでも交換出来ますが、やはりちょっと怖い。
あと、デッキの中が少し動くだけでもジュルッたりとかしたので、余りやらない方が良さそうではあります。

1.5mmピンにするとドローはかなり重くなります。
MTLとまでは行かないですが、軽めのMTL吸いならいけるかな、くらい。
もっと高抵抗なビルドで使えそう。

このコイルだと3.2mmくらいがちょうどよく感じます。
標準の4.0mmより少し抵抗感が増し、味がストレートに感じられます。

大きめのコイルも試してみようと、Flatwireの22gでも組んでみました。
3mm径5巻で0.37Ω

クラプトンとかこういった幅広のワイヤーの方が固定はしやすいです。

やはり2.5mm径のコイルより3.0mm径のコイルの方がドローは若干軽くなりますね。
これもまた濃くて美味いです。
個人的には通常の単線の方が若干クッキリするのでこのリキッドには合っているかなと感じましたが、リキッドによってはこちらかな。

まとめ

かなり独特なデッキで面白いです。

記事にも書きましたが、最近流行りの濃いPodなどの構造をRBAで再現しようとした物だと私は予想しています。
ウイッキングは一癖あり、手間もかかりますが、いい感じに組めればかなり濃い味が楽しめます。

ウイッキング次第でジュルりや漏れに苦しめられたりもするので、そういうのも含めて楽しめる方向けかなと思います。
上手くいって凄く美味しかった時はとても嬉しい。

販売情報

Cthulhu製品はやはりフレキチさん早いですね。
メーカーさんからうちにサンプルが届いた翌日に販売開始の報があり、慌てて記事を書いた次第。

ただ、それでも間に合わず、現在売り切れになっています。

次回の入荷を待ちましょう。

2024/03/28 再入荷したそうです。

コメント

  1. やす より:

    コレはまた面白い。
    TARLESSのrich的なコットンギチギチをRTAで再現とは、味は期待できそうですがかなりの難易度そうですね。
    ふと思ったんですが、メッシュビルドならコイル内部への浸透を予防しつつ味が良く出るとか、そんな都合のいいことはないですかね?

    • Marz より:

      私も、このタイプのメッシュ仕様が出たら面白いなぁと思っていました。
      BOROだとスペース的に難しいかもしれませんが……。

      昔、同じCthulhuでCETO RDAというバーチカルメッシュのアトマイザーがありましたが、あの感じで行けないかなぁと。

      • やす より:

        ジェネシスビルドもこのサイズなら厳しそうですね
        もう少し供給穴が少なければ使いやすくなりそうです。

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