GAS MODS KREE V2 RTAのレビューです。
2020年に発売され、ユニークなガラスタンクとパフォーマンスの高さで高い人気を誇ったKREE RTAの後継となります。
ぱっと見、デザインは前作ほぼそのままで、サイズもほぼ同じ。
ガラスタンクはV1と共通でそのまま流用もできちゃいます。
あれー?どこが変わったのー?と思ってしまいそうですが、
中身を見るとまるで別物。
ジュースコントロールとエアフローコントロールが搭載され、KREEの泣き所であったリキッドの漏れやすさやエアフロー調整の煩雑さをクリア。
運用中のデッキへのアクセスもワンタッチになっており、デッキ形状も同社の人気アトマイザーの流れを汲んだ利便性の高いものに変わっています。
まさに、完全体KREEと言うべき完成度で、KREEの独特なデザインと味が好きだった私としても非常に嬉しいです。
この製品は、べプログショップさんにサンプル提供頂きました。
ありがとうございます。
電子たばこ(VAPE/ヴェポライザー)は20歳以上を対象とした嗜好品です。
未成年の方の使用はお控えくださいますようお願い致します。
パッケージ
Gas Modsさんのパッケージはいつもコンパクトでシンプル。
箱の側面には正規品チェック用のスクラッチシールが貼られています。
スクラッチを削った下にあるコードを、公式サイトの下にあるSecurity Verificationのフォームに入力すると、コピー品でないかのチェックが出来ます。
パッケージ内容
- KREE V2 RTA本体
- 予備ガラスタンク
- 510ドリップチップ用キャップ
- 六角レンチ、マイナスドライバー
- 予備Oリング、予備ネジ
- プリメイドコイル
- ユーザーマニュアル
ユーザーマニュアルは英語で記載されています。
プリメイドコイルは太めのクラプトンコイル。
詳細は記載がないですが、抵抗値は結構低そう。
外観・特徴
トップまで透明のガラスタンクで覆われた独特のデザイン。
やはりKREEはフォルムがかわいいですね。
カラーバリエーションはSSとブラックの2色のみです。
前作のKREEと並べてみました。
前作はチャンバーにはKREEのロゴが彫られていましたが、V2はGAS Modsのマークになっています。
外観上の違いってそのくらいかも。
前作の方は510アダプターを付けているのでちょっと長く見えていますが、
実際は、V2の方がボトムパーツに厚みがあり、トップまでの高さはV2の方が若干高いです。
ガラスタンクのサイズ同じっぽいなぁと思って外して比べてみたら、やはり同じみたい。
相互に交換してもそのまま装着できました。
前作のタンクがそのまま使えるということは、フレキチさんの末広キャップなんかもそのまま使えちゃいますね。
標準装着されている透明のマウスピースは、そのままトップキャップにもなっています。
スクリュー式で固定されており、これを外してチムニー脇の隙間(赤矢印部分)からリキッドを補充するトップフィルとなっています。
前作同様、510ドリップチップ用のキャップも付属しています。
こちらに交換することで、汎用の510ドリップチップも使用出来ます。
少し長くはなってしまいますが、個人的にはローレットでタンクを挟んだこっちの見た目の方が好み。
ボトムのローレット部分はエアフローコントロールリングになっており、ここを回してドローの重さを無段階調整出来ます。
前作はデッキ側のパーツ交換での調整のみでしたし、交換もビルドを崩さないと出来なかったので、かなり楽になりました。
さらに今作はジュースコントロールも搭載されています。
Modに装着した状態でタンクを回すとジュースホールの開閉が可能。
前作はリキッド漏れを起こしやすく、特にリキッドの補充時などは少しコツが必要だったので、これはかなり大きい改善点かと思います。
底面はシンプル。
ポジティブピンは1mm弱くらい出っ張っています。
フィッティング
22mmのコンパクトなアトマイザーなので、Picoにも問題なく乗ります。
詳細
メーカー公式
スペック
直径 | 22mm |
高さ | 35mm(標準ドリップチップ含、コンタクト含まず) |
素材 | SS |
リキッド容量 | 2ml |
ドリップチップ | 独自規格(510アダプター付属) |
コイル | シングルコイルRBA |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアフロー |
構造
分解してみました。
上から順にバラしていって気付いたのですが、チャンバーの部品はジュースコントロールの為に可動式なので、前作のようなネジ止めでは無く、Oリングでの固定でした。
なので、タンクにリキッドが残ったままでも上からスポッと外してデッキにアクセスすることが出来ます。
前作はタンクを外してネジ止めのチャンバーを外して……だったのでリキッドが残ったままではデッキを開けなかったし、手にもリキッドが付くし、だったので、ここも不満点の解消。
どころかむしろ他のタンクよりも便利になっていますね。
ジュースコントロールがタンクのロックも兼ねており、ジュースコントロールを閉じた状態にしないと外せないようになっているので、使用中に不意に外れることもないし安心です。
チャンバーの内側は、出口に向けて緩やかにテーパーがかかっています。
チムニーはやや太め、DL向きだなぁって感じ。
デッキは前作やKREE24とはガラッと変わっています。
ターミナルの形状はHALA RDTAとかに近いかな。
横からワイヤーを差し込んで留めるタイプはビルドが非常に楽ですし、
シングルコイル前提のデッキですがターミナルも4カ所あり、右巻き、左巻きどちらのコイルも使用できます。
ボトムエアフローの吹き出し口が結構大きく開いており、完全にDL向きだなぁといった雰囲気。
ネジの奥は僅かに隙間アリ。
細いワイヤーは逃げるかも知れませんが、26ga辺りは問題無かったです。
DL向きということであればそこまで細いワイヤーを使う機会もそんなに多くはないかな。
ビルドしてみる
付属コイル使用
このデッキのビルドは、コイルを挟んでネジを締めたら、余ったワイヤーを切るだけという非常に容易なタイプ。
付属のコイルは足が揃っているのですが、KREE V2のデッキは足が開いている必要があるので、半巻き足すか減らすかします。
半巻き減らしてみたら、焼き入れ無しの状態で0.17Ω。
仮にNi80だったとしても、焼き入れして0.25Ωくらいかな?
クラプトンなので焼き入れ前はブレが出ている可能性も高いですが、それにしてもちょっと低いかなぁ。
2つ入っていたので、もう一つは半巻き増やしてみました。
焼き入れ前が0.27Ω、焼き入れしたら0.35Ω。
色からしても、やはりNi80っぽい。
こっちでいきます。
デッキの左右に少しくぼみがあるので、そこにジグを押しつけるような感じでコイルの高さを合わせました。
ジュースチャンネルの底に付くくらいの長さにウィックをカットして、差し込みます。
横のジュースホールに届くくらい。
Dinner LadyのMeron Twistを吸ってみます。
ドローはやはり軽いですね、全開だとほぼスカスカ。
エアフローを絞って行くと徐々に重くなってはゆきますが、0.5mmくらいのギリギリまで絞ってもRDL(やや重めDL)くらい。
全閉にしてしまうと殆ど吸えなくなります。
前作KREEはエアフローピンの交換でもっと重いドローには出来たものの、構造的にDLの方が楽しめる感じでしたし、今回は完全にDL向きに振ったのかなぁと。
0.3Ωのクラプトンということで、自ずと爆煙気味になるのですが、そういう意味ではこのエアフローは合っています。
味に関しても良好ですね。
ミストの密度も高く、濃い味が楽しめます。
単線ビルド
単線で、エアフローを絞ってRDLで吸うくらいを狙ってみます。
ボトムのエアホールが結構幅広ですし巻き数はある程度確保したかったので、
Ni80 26ga 2.5mm径の7巻きで0.67Ω
さすがにエアフロー全開では味もスカスカですが、半開以下まで絞って行くといい感じです。
最終的にギリギリまで絞ってRDLで。
クラプトンに比べて素直な味の出方になり、メロン自体の味がじわっと出るようになりました、良い。
上のクラプトンの方が全体的な味は濃いですし、単純に比べると美味いのですが、
メロンの果肉感はこちらの方が出ているし、ミスト量も抑えられるのでリキッドやTPOに応じて十分アリだと思います。
まとめ
外観はV1から殆どそのままですが中身はガラッと変わっています。
KREE RTAは弱点も多かったのですが、それでも使いたくなる魅力のあるアトマイザーでした。
今回のV2の改善で、それらの弱点が全て解消しています、
まさに完全体と言える出来。
特に、ジュースコントロールが付いたのは大きいですね、
リキッド補充の際に面倒な儀式(軽く締めて、逆さにして圧を逃がして……)をしなくても良くなったし。
デッキへのアクセスが容易になったのも個人的にポイント高いです。
特に不満点は無いですね、リキッド容量の小ささくらい?
DL向きで、低抵抗ビルドをすることが多いですが、0.3Ωとかで吸っているとタンクが空になるのが結構早いです。
まぁでもその分コンパクトですしね、22mmだし背も低め。
最近、22mmのDLアトマイザーってあまりないですし、非常に使いやすいアトマイザーになっているので、この見た目にピンときたらアリだと思います。
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