HiLIQ ニコチンソルトベース液 A/B比較レビュー

もうちょい先の予定でしたが、セール始まっちゃったんで前倒し。

HiLIQさんのニコチンソルト原液、A/Bの比較レビューです。

Aは以前から購入して使用していたのですが、少し前に新たに出たBタイプのご提供を頂いたので比較検証をしておりました。

届いたのは先月で結構前だったのですが、ガンク検証をしていたら結構な日数かかってしまいまして。

この製品はHiLIQさんにサンプル提供いただきました。
ありがとうございます。

電子たばこ(VAPE/ヴェポライザー)は20歳以上を対象とした嗜好品です。
未成年の方の使用はお控えくださいますようお願い致します。

はじめに

当記事では、液体ニコチンを含むリキッドを取り扱っています。

液体ニコチンは、日本国内においては薬事法により販売や譲渡を禁じられており、
海外よりの個人輸入は許可されていますが、輸入には一定の制限が課せられています。

個人での所持および使用は禁止されておりませんが、使用法によっては依存性や毒性のある薬物となりますので、取り扱いや保管には細心の注意を払い、自己責任での使用をお願い致します。

特に今回のニコチンソルトは、従来のニコチンリキッドに比べて高濃度な物となります。
液体ニコチンは経口摂取のみでなく、皮膚などからも吸収されるため、吸う濃度や経皮吸収などでも急性ニコチン中毒を起こす可能性があります。

  • 原液を直接手で触れない、口に入れない。
  • 過度の吸引をしない。
  • サブオームコイルなど、高出力のデバイスで吸引しない。
    (Pod型など、1Ω以上の抵抗値の物を推奨します)
  • ジュルっても舐めない。
  • リキッド漏れしても手でぬぐわない。
  • こぼしても直接手で触らない。
  • 危険性を把握していない人や、小さいお子さん等に絶対触らせない。

など、特に注意して取り扱って欲しいと思います。

当記事は、非喫煙者へのニコチンの使用を推奨する物ではありません。
興味本位で手を出すのではなく、あくまで、禁煙・減煙補助の一手段として使用して頂きたいです。

以上の点をご理解頂ける方のみ、先にお進みください。

ニコチンソルトとは

“ニコチン塩”、”塩”、などとも呼ばれていますが、このソルトとは、”塩”ではなく”塩基”を意味します。

従来の液体ニコチンは精製された物で、「遊離性ニコチン」と言われる物です。
ニコチンソルトは、この遊離性ニコチンを有機酸などと反応させて塩基化させた物で、自然の煙草葉に含まれるニコチンの状態により近くなった物と言われています。

従来のニコチンリキッドはpH値が低く、弱酸性と呼ばれるpH5付近でした。
これが、喉への刺激や”辛さ”となっていました。
ニコチンソルトはpHが9付近と弱アルカリ性で、人間の喉の粘膜の状態に近い為、喉への刺激が低くなります。

電子タバコの煙(蒸気)は、燃焼させたタバコの煙と比べて粒子のサイズが30倍程度と非常に粗く、ニコチンの吸収効率に違いがある為、満足感を得られるまでに時間がかかります。

そして十分な満足感を得るためには濃度を濃くする必要があるのですが、刺激が強いためどうしても限界がありました。

ニコチンソルトであれば刺激が少ないため高い濃度で配合できるようになり、
また、pHが高い為ニコチンの成分が気化しやすく、摂取効率が高くなっています。

保存に関してもメリットがあります。

分子構造が安定している為酸化しづらく、長期間保存しても劣化しにくいです。

ニコチンソルトA/Bの違い

Aタイプはフルーツ酸を使用しており、これまでのフリーベースニコチンの辛い口当たりを軽減しつつ、ニコチンの吸収率を高めた物でした。
ですが、コイルにガンクが付きやすく、独特の酸味を感じやすいという問題がありました。

Bタイプは新しく開発された物で、人工合成の無機酸(安息香酸)を使用しており、
更に吸いやすく吸収効率を高め、ガンクも付きづらくなっているようです。
実際のタバコでのニコチン摂取感により近く、欧米などではこのタイプが一般的なのだとか。

ですが、Aタイプのキック感や重めのニコチン感が好みという方もおり、現在どちらもラインナップされています。

HiLIQさんはその辺りの説明や情報開示をしっかりとされており、
各ニコチンの違いや特徴などを製品ページに詳しく載せているので、気になる方は一度ご覧ください。
リキッドの製品ページですが、下の方にかなり詳しい説明が掲載されています。

つまりどういうことだってばよ?

従来のニコチンリキッドやニコチンベース液(フリーベースニコチン)は、辛い(喉への刺激が強い)のであまり濃度を濃く出来なかったし、吸収効率も高くないので満足感を得られるまでに時間がかかり、禁煙効果は低め。

ニコチンソルトは喉への刺激が低く、濃度を高く出来る。
体内への吸収効率も高いので、満足感を得やすい。

BはAとは生成の方式が異なり、更に刺激が低く、吸収効率も上がっている。

人によってはある程度の刺激があった方がいいという人もいるので必ずしもBが正解というわけではないです。

ニコチンソルトで高濃度にした物は、低抵抗高出力デバイスで吸うのはダメ・ゼッタイ。
最悪急性ニコチン中毒の危険性もあります。

使用に慣れていない方は、まずは低濃度から徐々に試しましょう。

うちでは、低抵抗の爆煙デバイスで吸うリキッドはフリーベースニコチンで3mg/ml程にして、
Podなどの低出力デバイスで吸うリキッドはニコチンソルトで30mg/mlにして、
TPOや気分で吸い分けています。

Bは低濃度にすれば高出力でも使えるみたいですが、フリーベースとの価格差が結構大きいですしね。

製品の詳細

AもBも、200mg/mlの濃度で販売されています。
サイズは30ml/100ml/120mlの3種類

Aの方はPG,ニコチン,有機酸
Bの方はPG,ニコチン,無機酸
の成分表記。

注意事項などは日本語でしっかりと書かれています。

賞味期限の目安の表記もあり、製造年月日がスタンプされています。

吸い比べてみる

吸い比べ用のサンプルを何パターンか作成しました。

濃度については、ベース液の製品ページにわかりやすい表があるので、こちらを参考に作成すればOKです。

AとBをそれぞれ、10mg/ml、20mg/ml、30mg/mlの濃度で作成。

5mlずつ作成しましたが、30mgだけは後述のガンク検証で使用するため15mlずつ用意しました。

ベースリキッドは、ホントなら何も入っていない素グリがよいのでしょうが、
自分素グリ吸わないので消化しきるのがかなり苦痛になりますし、ここはリキッドを使わせてください……。
本来の使用法にも近くなると思いますし。

あまりフレーバーが邪魔しないリキッドで、多く吸えるほど味が気に入っていて、量も充分にある、という基準で、FRUIT MONSTERのイチゴキウイザクロを使いました。

吸い比べには、普段リキッドレビューの試飲に使っている高抵抗MTL用の1928 MTL RDAを使用しました。
(カンタル26ga 1.0Ω 15w)

サンプル作成から一応一日以上置いてから吸っています。

10mg/ml

この濃度では、両方とも喉への刺激はほぼ皆無。
意識するとわずかに引っかかりがあるかなー?くらいですね。

差も殆ど感じられません。

ニコチンの感じですが、多分RDAだからかな、とも思うのですが、
この濃度でも少しチェーンしていると意外と感じますね。

5パフ~10パフくらいチェーンしていたら、徐々にずーんとした感覚があります。
これも、低濃度だからか両者の差はあまり体感出来ませんでした。

20mg/ml

ここまで来ると、喉へのヒット感に違いが出てきます。
Aの方がやや酸味というか、喉に引っかかるような感じがあります。
確かにBの方がスムース。

MTLで吸うとより顕著で、Aの方は油断するとむせそうになる。

ニコチンの感じは、もうこの濃度でいいかも、という感じに。

数パフした段階でもう”吸った感”が出始めますね。
ただこれも、A/Bの差はそれほど大きく体感は出来ず。

30mg/ml

この濃度は喉への刺激の違いが顕著に出ますね。
明らかにBの方が喉ごしがスムーズです。

Aの方は、自分はRDAでMTLするのはもう無理な感じ。
ただ、自分は普段重めDLですし、ある程度ヒット感があった方がいいので、Aの方もアリです。

ニコチン感はかなりあります。
1~2パフ吸った辺りで胸の辺りからずーんと来はじめて、そのまま続けて吸っていると微妙に頭が重く感じる。
普通の煙草を吸った時のあの感覚ですね。

普段自分はこの濃度で使用しているのですが、
自分はこの濃度だと、長く吸い続けているとちょっと気持ち悪くなります。
職場で使う際に、数時間に1回喫煙室に移動して吸う形になるので、そのスパンでサクッと吸収するためにこの濃度で使っている感じですね。
ニコソルは完全にタバコの置き換えとして使用しています。

まったりと吸える環境で使う場合は、10~20mgで充分かな、と思います。

Bの方が効きが早いとのことなのですが、そこまで大きな差を感じることは出来ずでした。

ガンク検証

AとBの違いとして、ガンクの付きにくさも挙げられています。

確かに、普段Aで作成したニコソルリキッドをPodで使用していて、Pod寿命あまり長くないな、とは感じていました。

Bはガンクが付きにくくなっているとのことなので、比べてみたいと思います。

普段使い用に30mg/ml濃度で作成したA/Bを15mlずつと、
環境を全く同じにする為、Nixon1.5 RDTA+ピコンカーの組み合わせを2セット用意しました。

ビルドも、1Ω狙いにして2台とも完全に同一の抵抗値を叩き出しました。

ガンクの付き具合の途中経過を視覚的に確認しやすくしたかったので、PodでなくRBAのアトマを使用したい、ということで、
ニコソル用に高抵抗で組めるアトマで、2セット持っているのがNixonか1928くらいだったんですよね。

ちょっと楽したかったのでこの組み合わせにしました。

しかし、この選択は誤りだったかもしれない……。

上記の通り、ニコソルは職場でタバコの代替えとして使用しているので、交互に持参して吸っていたのですが、

ニコソルを高抵抗で、上記のペースで吸っていると、15mlx2の30mlを吸いきるのにめちゃめちゃ日数がかかる……。

そして、一番困ったのがですね……。

AもBも、全然ガンク付かないの。

何日か吸うごとにキャップを開けて確認していたのですが、どっちも綺麗なままで。

本日最終段階。
まだちょこっとずつ残っているのですが、この有様です。

企画倒れ感半端ない。
Aとか、もっとガンク付けよ。

今までニコソルはPodでしか吸ってなかったのですが、やはりRBAだと付きにくいか。

Nixonは過去に結構使っていて、リキッドによっては結構ガンクが酷かったので適しているかな、と思っていたんですけどね。

この検証は結果を出せませんでした、すみません。

30mgはこの検証でずっとA/B吸い比べていたのですが、
やはり吸いやすさは圧倒的にBですね。

Aの方は徐々にMTL気味に吸うのがキツくなってきて、検証の途中でボアの広いドリチに付け替えて後半はほぼDLで吸っていました。

ニコチンの”吸った感”も、職場での細切れな喫煙環境だと、確かに微妙にBの方がすぐに感じやすいかもです。
ホント微妙な差なんですけどね。

まとめ

濃度を上げていくと、喉への刺激の差は結構出ます。
ですが個人的には、Aのスロートヒットも案外アリです。

ニコチン感に関しては双方ともそれほど大きな差は感じられず。
これは個人差もあるかもしれません。
少なくともどちらとも、フリーベースよりは圧倒的に早いですね。

自分としては、ダラダラ吸える環境で使うのであれば10mg/mlくらいの濃度でも充分ありかと思います。
爆煙環境は今まで通りフリーベースを使いますが、MTLアトマで吸う物に関してはRBA用もこちらに切り替えてもいいかもなぁ、と。

再三書きましたが、取扱や濃度についてはホント要注意です。

喫煙者や元喫煙者にとっては非常に重宝する物ですが、
安全の為にも、用途に応じて使い分けていきたいですね。

2019/09/20までは、”お月見キャンペーン”で、
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コメント

  1. Rock より:

    まーずさん、こんにちわ
    ニコチンとソルトBを買おうとHiLIQさんで濃度やらベース液は何がいいのか悩んでたら・・・
    ソルトA!気になってしまった(^-^;
    さてどうやって120mlにしようかな
    これが噂に聞く、まーずさんのせいですね

    • Marz より:

      こんばんは!
      好みによりますが、総合的には新しいBの方が優秀ではあるかな?
      30ずつで試してみるのもありかもですね〜

  2. Tuka より:

    こんばんは。初めまして。
    ニコチンソルトベース液 A/B比較レビューでこちらに来ました。
    普段PodでHiLiQのニコチンベース液は、12mmでニコチンソルトベース液 Aは、25mmで使用してます。
    ニコチンソルトベース液Aは、コイルのなぜ交換頻度が多くなるかわからなかったのですが、コイルにガンクが付き易いとのことで、コイルがニコチンベース液よりも持たないことが理解できました。
    ニコチンソルトは、ニコチンベース液はよりも高額なので両方をブレンドして使いたいのですが問題ありますでしょうか?
    良い所どりになれば良いですが、そうでなくてもブレンドして問題なければ、ランニングコストも低くなり助かります。
    わかりましたら、お教えください。

    • Marz より:

      こんばんは、コメントありがとうございます!

      なるほど、フリーベースとニコチンソルトとの混合ですか。
      実際にやっている例がないか探してみましたが、見当たりませんね……。
      掲示板の書き込みで1件見かけたのみです。

      ニコチンソルトは元々フリーベースのニコチンに特定の酸を混合することによって作られているので、一応成分的には問題なさそうにも感じますが、
      実例はないに等しいので、私個人としては何も言えないのが現状です。

      ニコチン以外の成分が完全に明らかになっている物ではないので、問題が無いとは断言できず、どのような影響が出るか分からないので、
      公式に書かれている用途以外の使用はあまりオススメ出来ないですね……。

      これに関しては安全に関わる物なので無責任な事を言うわけにもいきませんし、ハッキリとしない回答で申し訳ありません。

      確かにニコチンソルトはPodで吸うとガンクが付きやすいですよね
      最近はビルド出来るPodやアトマイザーで吸っていますが、それでもコイルの交換頻度が高めで少し悩ましいです。

  3. Tuka より:

    こんばんは。
    コメントありがとうございました。
    回答は難しいですよね。
    自己責任でブレンドしてみたいと思います。
    フリーベースとソルトの混合比を自分なりに探してみます。

  4. ファンネルン より:

    こんばんは ニコチンソルトを入れた場合ベースとなるリキッドの味はどんな感じですか?
    ソルトBに興味があってベースじゃなくフレーバー入りの25㎜を購入してみようかと思ってます。
    元となるリキッドの味が損なわれない程度ならいいのですけど。

    • Marz より:

      こんばんは、コメントありがとうございます!

      味の変化に付いては、ソルトBが一番影響が低いと思います。
      フリーベースは辛くなりますし、Aに関しても若干の辛味はあるのですが、Bは殆ど変わらない感じです。

      ただ、ソルトの場合ニコチン濃度を濃くすることが多く、その分添加量が多めになるので、わずかですが薄くはなりますね。

      例えば30mg/mlで作ろうと思うと、
      200mg/mlのベース液使用で大体1/6ほど入れることになるので、リキッドによっては気になる物もあるかも知れません。
      (大抵は気にならないレベルですが、繊細な味の物などは)

      • ファンネルン より:

        お返事ありがとうございます(_ _)

        Bのほうが色んな面で良さそうですねぇ。
        来月買ってみます。ありがとうございました。(_ _)

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