Kizoku Kirin スターターキットのレビューです。
少し前にも書きましたが、Vape製品にもキリンという名称多いんですよね。
しかしよく見ると、Vandyのアトマイザーや先日のHugo VaporのPodは”Kyrin”、こちらのModは”Kirin”。
どちらも聖獣である麒麟を指しているのだと思いますが、綴りが違います。
ちょっとググってみたけどどちらでもいいっぽい?
中国語ベースだとKyrinで、日本語ベースだとKirinになっている印象でした。
そんなわけでこちら、以前にレビューを掲載したKIZOKU Limit MTL RTAと同じく、電タバ貴族まっさー(@nexmoke)さんの監修されているブランドです。
Kirinという綴りになっているのは、日本の方が関わっているブランドだというのもあるのかな?
一時期かなり流行した、コンパクトな18350のセミメカニカルチューブで、
延長チューブを取り付けることにより18650バッテリーにも対応します。
日本の方が関わっているプロダクトというのもあってか、電源ON/OFFやLEDインジケーター、ショートしづらい樹脂製の内部インシュレーターなど、色々と細やかな気遣いが入っていて非常に扱いやすいと感じました。
また、今回のスターターキットには18350バッテリーが同梱していおり、
18650しか使っていない、という方でも入りやすいですし、
べプログさんのオリジナルキットには、プルームテックカプセル対応ドリップチップが付属したセットも設定されています。
18350のセミメカチューブというと少し玄人向けっぽいイメージがありますが、本機はメカやセミメカが初という方にも扱いやすそうだと感じました。
軽量さと、本体の作りの綺麗さも好感触です。
この製品は、べプログショップさんにサンプル提供頂きました。
ありがとうございます。
電子たばこ(VAPE/ヴェポライザー)は20歳以上を対象とした嗜好品です。
未成年の方の使用はお控えくださいますようお願い致します。
目次
パッケージ
赤と白のスッキリした箱。
赤い部分には麒麟モチーフのデザインが入っています。
透明の窓が設けてあり、外側から直接本体を見ることが出来ます。
背面にはVapeOnlyの文字が見えるので、どうやら生産はそちらで行っているみたいですね。
ちょっとユニークなパッケージになっており、
赤のスリーブを外すと、蓋が観音開きで開くようになっています。
開けた瞬間「お、Vapecellのバッテリーが付属してるじゃん!」と。
パッケージ内容
- Kirin Mod本体
- Kirin Tankアトマイザー(装着済)
- 1.2Ωカードリッジ(装着済)
- 0.5Ωカードリッジ
- 18650用エクステンションチューブ
- Vapecell 18350バッテリー
- ユーザーマニュアル
- ワランティカード
ユーザーマニュアルは多言語併記で、日本語の記述もあります。
実はこれ、以前に某社からお願いされて私が翻訳した物だったりして。
バッテリーは満充電でない事が殆どだと思うし、本体で残量が分からないので、事前に充電しておいたほうがよいと思います。
このModは本体でバッテリーの充電を行うことが出来ません。
バッテリーの充電には別途充電器を用意する必要があるので注意です。
べプログさんのキットは、これに加えて、
- プルームテックカプセル対応ドリップチップ付属セット
- +リキッド(Supernova 60ml)付きのフルセット
の設定があり、それぞれ個別で購入するよりはかなり割引されています。
外観
僅かにクビレのある、グラマラスなチューブです。
出っ張っている部分の直径は24mmで、スレッド部分は23mm程。
サイズ感の比較として、他の18350チューブと並べてみました。
24mmというのとデザインの影響もあって、少しだけ大きめに感じますね。
でも使用感としてはほぼ同じかと。
重量には、
Luxem(39g)<Kirin(50g)<Ministick(68g)<Cthulhu(76g)
持った感じはかなり軽く感じます。
触っていて思ったのは、加工が綺麗だなぁって。
チューブにクビレがあり、トップ、ボトムの角にもアールが付けてある曲線の多いデザインですし、ボタン部分も曲線の多い凝った形状になっているのですが、
全体的にとても綺麗に作られていて好印象です。
エクステンションチューブを取り付けると18650バッテリーにも対応します。
(18650バッテリーは別売)
クビレのあるデザインなので、Luxem同様クビレが2つになりますね、竹の節みたいに。
あちらほどは目立たないけど、個人的にはちょっとナシ。
この切込みが入った部分がスイッチになっています。
同じタイプなのでどうしても比べてしまうけど、Luxemよりも装飾の彫りが深くて盲牌しやすいです。
ポケットから取り出す時とかに目で見なくてもスイッチが探しやすい。
動きはやや軽く感じるので、持ち歩く時は極力電源OFFにしたい。
側面に開いている3本のスリット。
何かの機会のエアインテークっぽくてデザイン的にもカッコイイのですが、
この中にはLEDインジケーターが埋め込んであり、電源投入時に点滅してお知らせするようになっています。
上面の510スレッド。
基板の端子部分が見えています。
少し窪みが付けてあるのは、万が一リキッド漏れが起こった際にスレッド部に流れ込みにくいようにする為だと思います。
底面のバッテリーカバー。
バッテリートラブル時にガスを逃がすためのベントホールが開けてあります。
金色の部分はスレッドになっており、回して締め付けることで、メーカーなどによるバッテリーの長さの違いを吸収します。
フィッティング
23mmまではピッタリ収まりますね。
24mmは流石にはみ出しますね。
公称スペックφ24なのですが、24mmアトマイザーのほうが太く見える。
アトマイザー
Kirin Disposable Tankというみたいです。
使い捨てクリアロマイザーとPodのあいのこみたいなアトマイザーです。
タンク/コイル部分はこのように丸ごと取り外して交換します。
仕組み的にはやはりPodに近いかな。
ドリップチップは取り外して再利用します。
510規格なので汎用品と交換することも可能です。
下のゲタ部分との接続も510スレッドっぽいけど、22mmアトマは入らないですね。
もっと細ければ行けそうだけど、わざわざこれを噛ませるメリットないよな…と急に冷静になりました。
下段のパーツはエアフローパーツになっており、リング部分を回してドローを調整出来ます。
左右に一杯まで回すことで、DL向けのストレートホール(両面開き)と、MTL向きのセパレートホール(片面開き)を選択できます。
カードリッジは1.2Ωと0.5Ωの2つが付属しています。
外観上では違いがわかりません。
1.2Ωはレギュラーコイル、0.5Ωはメッシュコイルなので、コイルを見て区別する感じになります。
プルームテックカプセル対応ドリップチップでプルームカプセルを使用する場合は、1.2Ωのカードリッジを使用してください。
その他の詳細
メーカー公式
スペック
サイズ | 18350: 24mm x 50mm (87.8mm) 18650: 24mm x 80mm (117.8mm) |
素材 | Steinless steel / PCTG Chrome-plated copper |
重量(実測) | 50g (18350) |
使用バッテリー | 18650/18350 x1本使用 (別売) |
カードリッジ容量 | 2ml |
出力 | 3.5V定電圧 |
対応抵抗値 | 0.25〜3.0Ω |
構造
バラしてみました。
(初日に基板部分がどうしても外せなかったので別撮り)
LEDの絡みもあるのでしょうが、チューブ内周はぐるっと樹脂製のインシュレーターが入っており、バッテリーが直接接触しにくいようになっています。
エクステンションチューブの方はそこまでではないですが、継ぎ目の部分はやはりインシュレーターが埋め込まれています。
バッテリーキャップ内周はスレッドが切られており、バッテリーの長さによってかなり調整が効くようになっています。
基板
510スレッドの真下には制御基板が入っています。
最低限の機能と保護回路のみを持った小型のセミメカニカル基板で、
出力は3.5Vの定電圧に制御されます。
この部分はバラしにくいようにかなり固くなっているし、現在の所単体での販売はないので、メーカー的にあまり交換を想定してはいないのかもしれませんが、
個人的にはこの基板は消耗品だと思っているので、基板の単体販売は開始して欲しいです。
こういうパーツの予備は持っておくタイプなんですよね…。
互換性のある基板はある?
万が一の際に他の基板が使えるかな、と思って、
他の同タイプの物との互換性を確かめてみました。
タイプが似通っているからか、Luxemが一番惜しかったです。
Luxem基板→Kirin本体だと、サイズ的にはスッポリハマります。
しかし、この僅かなスイッチ位置の違いで、スイッチが合いませんでした。
逆にKirin基板→Luxem本体だと、スイッチの隙間が僅かに広がってストロークは大きくなるものの、ひとまずスイッチは押せます。
ただ、Kirin基板が微妙に大きいのか、わずかに引っかかってキチンと入りません。
スイッチ左右の切り欠き部分の幅は合うのですが、角が少し干渉してる感。
少し削ってしっかりハマれば使えるのかな。
って、Kirinの予備を探すという目的だったのでこちらが使えても。
Luxemの基板は買えますしね。
Cthulhuはスイッチが上付き、下付きという違いがあるのでそもそもNGですね。
全く合いません。
逆さには入れたくないですし…。
残りのMinistickと(Attoっぽい物)も、スイッチが上付きなので試すまでもなくNG。
ですが別の収穫があって、この2つは基板を相互互換出来ますね。
(Attoっぽい物)の基板、単価安いし沢山ストックしてるのでちょっとうれしい。
吸ってみる
色々やってたらスッカリ長くなってしまった。
吸ってみますね。
カードリッジはプリセットの1.2Ω、リキッドはMonstavapeのZesty Grappyです。
実を言うとあまり期待はしていなかったのですが、これ、なかなかいける。
1.2Ω 3.5Vにしてはややパワフルに感じるし、ミストもしっかり出ています。
このリキッド、自分の高抵抗ビルドだとリンゴを強く感じていたのですが、リンゴはあまり感じず、グレープが甘く出ているように感じます。
自分のビルドだともう少し低めの抵抗の時に近い味。
悪くない、というかむしろ美味い。
ドローの重さに関しては、
ストレートホール全開だと流石に結構軽いです、やや引っ掛かりのあるDLって感じ。
このカードリッジの抵抗値にはセパレートホールの方が合うと思います。
セパレートホール全開で重めDL、1穴くらいまで絞るとチョイ軽めのMTLといった感じでしょうか。
ガチMTL派の人は全閉で吸うのもアリだと思います。
かなり重めなMTLになりますが、意外と吸える。
個人的には、セパレートホール全開〜半開で重めDLが好みに合っていました。
まとめ
これは期待していた方も多いと思いますが、やはりかなりいいです。
日本の方が関わっているということもあってか、細かい所に気配りを感じますね。
これまでの18350チューブの、シンプルが故のネガティブな部分が色々と解消されている感はあります。
デザインもかなり良いと思いますし、曲線が多い形状ながら加工もかなり綺麗。
微妙な太さと微妙なクビレが握りやすいです。
非常に細かい点ですが、個人的には、ボタン位置が手触りで探しやすいというのが使っていてかなり嬉しく感じました。
あと、軽量なんですよね。
本体重量はCthulhuより軽く、Luxemよりやや重いのですが、
形状や太さのせいなのか、持った感じは一番軽く感じる。
基板の出力が定電圧な所はメリットとデメリットがあります。
メリットとしては、バッテリーの状態に関わらずずっと同じ味わいで楽しめること。
通常、メカやセミメカは満充電の4.2Vから、過放電保護のかかる3.2〜3.3Vくらいまで、残量に応じて出力が変わっていくのですが、このModはずっと3.5V固定になります。
その分バッテリーの持ちもよいかもしれない。
逆に、3.5Vという出力が気になるケースもあります。
同じ定電圧のLuxemでもたまにあるのですが、3.8Vくらいで調整して使っていたアトマイザーを乗せると、若干物足りなくて「あれ?」となることも。
気になるのはそこくらいでしょうか。
そこも予めわかっていればそうそう気にならないです。
他は、これまでに触った18350チューブの中でもかなり上位に位置できるクオリティだな、と思いました。
電源が切れる点、LEDで電源ONがわかりやすい点、インシュレーターで絶縁がしっかりしている点等、かなり使いやすくなっているので、
サブ機としてだけでなく、セミメカ入門用にも使いやすいと思います。
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