Vandy Vape Pulse AIO V2のレビューです。
同社の看板シリーズ、Pulseの名を冠したBoro互換機の2代目となります。
前作のPulse AIOは21700バッテリーに対応したかなりサイズの大きいモデルでしたが、今回は逆に超コンパクトになりました。
バッテリーは18650に変更され、無駄なスペースはギリギリまで削られており、マスプロダクトの18650 BORO AIOとしては最小クラスだと思います。
ボディはアルミ合金製、基盤部分はIP67クラスの防水・防塵となっており堅牢な作り。
RBAのBOROタンクも新しいものに変わっています。
この製品はVapeSourcingさんにサンプル提供いただきました。
ありがとうございます。
電子たばこ(VAPE/ヴェポライザー)は20歳以上を対象とした嗜好品です。
未成年の方の使用はお控えくださいますようお願い致します。
目次
パッケージ
蓋の部分にかなり大きな透明の窓が設けられており、中の本体を直接見られるようになっています。
パッケージ内容
- Pulse AIO V2本体
- 510スレッドアダプター
- 交換用ドリップチップ(専用)
- エアフローピン
- トルクスドライバー
- 予備Oリング
- ユーザーマニュアル
アクセサリーバッグに入っているコインは謎…
BOROの上部スレッドを回すためかな?と思っていましたが、この機種には不要でしたし。
ユーザーマニュアルは多言語で書かれていますが、日本語の記述はありません。
外観・特徴
フレームのようなアルミ製のボディと、透明のパネルが印象的。
カラーバリエーションは10色。
公式にはまだ6色しか載っていなかったですが、追加カラーがあるみたい。
正面側はファイアボタンのみ。
内側パネルもスケルトンで、下の方に基板がチラ見えしています。
裏側、下の方に液晶画面と+/−ボタンが配置されています。
バッテリーを入れるとこんな感じ。
丸見えなので、バッテリーシュリンクもオシャレなのにしたくなりますね。
かなり大きかった前作Pulse AIOと並べてみるとサイズ差は歴然です。
21700→18650とバッテリーの変更があったので当然ではありますが、前作はプラ製だったので特に大きくなってた印象。
同じ18650のBORO AIOと並べてみても一回り小さいです。
だいぶ小さいと思っていたCthulhuより更に1段階小さい。
厚みは、バッテリーの制約があるのでどれもだいたい同じくらいかな。
ギリギリまで小さく作ってあるので、若干デメリットというか、気になる点はあるっちゃあります。
例えば、
バッテリーはパチっとはめ込むだけの物ではなく、ダイヤルで締めるタイプで若干脱着が手間だったり。
ちょっと前のCthulhu Craftsmanでもそうだったのですが、上下スペースがギリギリすぎてスプリング系が入らなかったのかなと思います。
あと、BOROタンクと基盤、バッテリーのスペースが分けられておらず、同じ1つのスペースになっています。
大抵のAIOは真ん中が仕切られていて、表裏でバッテリー+基盤とBOROタンクのスペースが分けられているのですが、幅を抑えるために真ん中に仕切りが入れられなかったのかな。
BOROは物によっては割とリキッド漏れするものもあったりするので、ちょっと心配な点ではあります。
ただ、基板部分はしっかりと密封されており、ここはIP67相当の防水になっているそうです。
バッテリー部分はそうではないので、Aegisなどのように濡れても平気とかそういうタイプの防水ではなく、中でリキッドが漏れても安心といった感じの物だと思います。
側面は平面ではなく緩やかに面取りされています。
エアインテークの形状がなんか仰々しくてかっこいいですね。
ドリップチップはちょっと独特な形状。
ドリップチップを引き抜くと、内側には金属の筒状のパーツが残ります。
BOROデバイスは、ドリップチップの台座パーツがタンクの固定を兼ねているのですが、この筒が台座部分と一体になっています。
筒の部分をつまんで回せるのでタンクの脱着時に別のツールが必要なく、楽ではあるのですが、
独自の仕様なので、汎用のドリップチップは使用できません。
好きなドリップチップを使用したい場合は、別のBOROデバイスの台座を使用する形になるかと思います。
前作Pulse AIOのパーツはスレッドのピッチも合っておりそのまま装着できました。
付属RBAタンク
RBAタンクは新しいものが付属していました。
前作のRBAタンクよりだいぶスッキリした感じ。
リキッドの補充はここから。
シリコンパーツが横にめくれます。
ボトムパーツを外すとデッキ部分がスルッと外れました。
上側もOリング固定なので過信はできませんが、割としっかりと固定されているので、リキッドが多少残っていてもデッキアクセスできそうです。
チャンバーはお椀のようなドーム状。
チムニーの内径は割と広めで、DL向きな雰囲気です。
ビルドのしやすい2ポストタイプのデッキです。
サイズの割に空間は広めに取られており、少し大きめのコイルも入りそうです。
詳細
メーカー公式
スペック
サイズ | 51 x 77.3 x 23.4mm |
素材 | アルミニウム合金+ステンレス |
重量 | 122g |
バッテリー | 18650×1本使用(別売) |
スイッチ | マニュアルパフ(ボタン式) |
出力モード | ・VWモード ・温度管理モード(SS/NI/Ti) ・バイパスモード ・VVモード |
出力電圧 | 0.5~6.0V |
出力ワッテージ | 5~80w |
対応抵抗値 | 0.05~3.0Ω |
充電 | USB Type-C |
重量
実測で121g、ほぼカタログスペック通り。
アルミ合金ならもうちょい軽いかなと思っていましたが、重量はそこそこ。
エアフローピン
パッケージに、2種類のエアフローピンが付属しています。
銀色の物はドリップチップ内のエアフローピン、金色の方はデッキ側のエアフローピンです。
ドリップチップ側は、内側の筒の中にピンが入っています。
デッキ側はポジティブピンを兼ねており、底面からねじ込まれています。
510スレッドアダプター
付属品として510アダプターと書かれた物があったので、何だろうと思って開けてみるとこのような長いパーツが……。
もしかしてこれ、BOROタンク部分をスルーさせてModとして普通のアトマイザーを付けて使える……?とちょっと期待したのですが、
お、おう……。
お、おおお、おう……。
(しかも通電しなかった)
これは、BOROタンクのデッキをビルドする際に使う物かな?
操作方法
電源ON/OFF
ファイアボタン5クリックで電源ON/OFFを切り替えます。
モード切替
電源ON中にファイアボタンを3クリックすると液晶が点滅します、その時に+/-ボタンを押すと動作モードが切り替わります。
- VWモード
- 温度管理モード(Ni/SS/Ti)
- バイパスモード
- VVモード
設定メニュー
電源ON中に+/-ボタンを同時に長押しすると設定メニューが表示されます。
- パフカウンターリセット
- 基板バージョン表示
- TCR(?)
TCRは値を変更出来るのかと思いましたが、6500と表示されたままどのボタンを押しても反応無し。
モードの中にもTCRモードらしき物はないのでちょっと謎。
ワッテージロック
電源ON中にファイアボタンと+(右)ボタンを同時に長押しするとロックがかかります。
ロック中は+/-ボタンが効かなくなりますが、ファイアボタンを押して吸うことはできます。
ビルドして吸ってみる
RBAタンクのブリッジには直接510スレッドが切られており、アダプタ等を使用しなくてもオームメーターやテクニカルModなどに直接装着してビルドすることができます。
ただし、コンタクト部分がちょっと長めになっているようで、スレッドがかかるまでかなりグッと押し込んで固定する必要があります。
コンタクトピンがスプリング式で、動作の幅に余裕のある物を使用した方が良さそうです。
買ったばかりのオームメーターに一発目からかなり強めにグイッと押し込むことになって、ちょっとビビりました。
スレッドは僅かしか切られていないので、引っかけるような感じで固定します。
これは付属の510アダプター使った方がいいのかな、と思いましたが、何度やりなおしてもCheck Atomizerが出るんですよね……ええ……。
ビルド自体は非常に容易です。
コイルを前から差し込んでネジを締めたら、後ろからはみ出したワイヤーをカットするだけ。
注意点が1点だけ、
後ろ側のクリアランスがあまりないので、切り残しが無いようキッチリとカットしないとチャンバーに接触してショート状態になったりします。
初見だし単線でいくか、と、Ni80 24ga 3mm7巻で、焼き入れして0.49Ω
コットンは、コイル左右の丸い窪みに乗せるような感じで。
チャンバーを被せた時にジュースホールに切断面が合うようにしてみました。
吸ってみます。
ちょうど急にめちゃめちゃ暑くなった日だったので、単品フルーツでサッパリしたのが吸いたいと思い、HiLIQさんのICE APPLEを開封。
0.5Ωで27w
エアフローピンは上下共に初期装着の物、
デッキ側は3.0mm、ドリップチップ側は一番大きい奴が付いてました。
ドロー軽いかなー、と思いましたが割と抵抗感があり、単線でもちょうどいい感じがします。
エアフローはスムーズで、フレーバーが綺麗に上がってくるので味はしっかりと感じられます。
私の好みというのもありますが、自分は単線でいいなこれ。
ドリップチップ側のエアフローピンを細い物に変えてみます。
こちらの変更ではドローの重さは変わりません。
口元でミストが収束してフレーバーが一点集中する感じ。
細い内径のドリップチップを装着した時の感覚です。
続いてデッキ側のエアフローピンを交換。
ポジティブピンを兼ねており、デッキの+側ターミナルにねじ込む形ですが、ターミナルは元々しっかり固定されているので、ビルドを組んだ状態のまま取り外しても安心感があります。
こちらは明確にドローの重さが変わります。
2.0mmにすると結構重めのDL向き、単線だとこれでもいいかもです。
1.5mmにするとかなり重く、重めDL~軽めのMTLくらいになります。
前述したとおり、BOROタンクとバッテリーが同じ空間にあるので標準タンクがお漏らしするタイプだったらいやだなーと思い、そのまま数日使用してみましたが、目立った漏れは無し、大丈夫そう。
ただ、結露による水滴はそれなりにあります、これは仕方ないか。
リビルドの際、多少リキッドが残っていたのでそっと抜いたら割とすんなりとデッキが外れました。
ただまぁ、なんだかんだで手は汚れますね。
クラプトンビルド
もっと爆煙想定だと思うので、クラプトンでビルドしてみます。
とはいえ18650だしちょっと控えめ、
Demon Killerのクラプトンワイヤーで3mm5巻0.33Ω。
こちらはまず40wで、
40~45wがボリュームゾーンだと思います。
エアフローピンは4.0mmに交換しました、かなり軽くなりますが、スッカスカと言うほどでもなくよい塩梅。
ミスト量が増え、キメも細かくなりフレーバーもふわっと柔らかい感じになります。
味も濃いので単品フレーバーでも満足感は高いですが、複合フレーバーだともっと力を発揮しそう。
恐らくこれくらいから、更に爆煙の状態を想定して作られているのだと思います、相性というか、ミストやフレーバーのバランスがよく感じます。
まとめ
とにかくサイズが小さいです。
マスプロダクトの18650交換式BORO AIOの中では最小クラスかなと。
そのサイズが故に若干気になる部分もあるっちゃありますが、ある程度慣れで解決するレベルかと。
ただ、BOROタンクとバッテリーの空間が同じなので、漏れには気を遣いそう。
基板部分は防水されているので故障の心配は無さそうですが。
RBAタンクは前の物よりも扱いやすくなっているように感じます。
ビルドも楽ですし、素直に味が出ます。
小さくて見た目もオシャレなので、刺さる人には刺さるかなと感じました。
販売情報
Sourcemoreさんでは、$69.99で販売中。
クーポンコード VVV2 を入力すると$57.29になります。
ログインして購入する時の価格は$48.59でした。
コメント
Pulseシリーズ初号機のメカスカンカーは使ったことなく知りませんが、レギュレイテドModになってからとしては初の充電ポートなしの製品でもありますね。
DL向けなのはデザインに関わっているTony B,氏の嗜好からでしょう。Tony氏はVaporを口からフワッと吹き出してそれを鼻で味わって楽しむスタイルですし。
Vandy Vapeの「基板はIP67 ratedで防水」は数年前から同社の多くの製品で採用されていますが、仰るようにリキッドが基板を破損しないため、であり、GeekVapeのAegisシリーズとは目的が違います。ま、EvolvのDNA基板(防水コート済)と同じですね。
手持ちの510アダプタみたいなものは私のところではちゃんと通電します。
TCR設定はTCモードでの利用時、ワイヤ材質によってTCRを調整するためのものです。
以前Mechlyfeから(当時は対象はBillet Boxぐらいしかなかったようにも)同様の510アダプタが販売されてましたが、今はどこにも売ってないようです。
スプリングコンタクト式ではないこのスタイルは今は流行りですね。私も以前から手持ちののBB(クローンw)にサードパーティ製のこれ式に交換してます。
確かに、今回はUSBポート無しですね。
基板防水は嬉しいのですが、特に今回のような形状だとバッテリーが心配ではありますね……